[前回の記事]
駅から商店街を辿って国道へと出て来た前回、
今回は交差点に佇む昭和のアーケード商店街のご紹介
新しく舗装された道路の脇に、半壊している建築群が見えてきました
“下渕マーケット”です
長屋タイプの商店街
27軒のお店が入っていたようですよ
商店街はＬ字に折れ曲がっており、出入口は２か所あります
すぐ脇には現役の美容室がありました
内部はシャッターが閉まり、廃な空間が広がっていました･･･
1960年代に建てられた下渕マーケット、1980年代に最後のお店が閉店したようです
随分前から商店街として機能はしてなかったようですね
食品店だったのかな？ラーマの珍しいステッカーが残っていました
色褪せ具合が時の流れを感じさせますね
崩れてしまったお店の中は荒れた状態でした
１階は店舗、２階は住居、
買って暮らして、近くにコンビニがあるように、かつては大変便利な暮らしだったのでしょう
こちらは食料品兼乾物店
塗りつぶした文字が浮き上がっていました
庇の上に残されたバケツ･･･であろう物体
錆び果て、至る所に穴が空いています
底が抜けてるものを見ると“はないちもんめ”で遊んでいたあの頃を思い出します
進んでゆくと曲がっている空間が一番雑多な雰囲気
物が散乱しています
２階の手すり部分も崩れ落ち、そこに置かれていた物ももうすぐこちらへやって来そう
塩ビの波板が通りを覆っていました
太陽が入ってきて閉塞感は皆無と言っていいでしょう
しかし雨漏りは所々であるようで、崩壊の手伝いをしているようです
辺りを見渡すと昭和の扇風機が見えました
何故あんな所に置いてあるのかは謎ですが･･･笑
赤と緑の庇が茶色の空間に鮮やかに残ります
街灯もそろそろ崩れ落ちてきそうですね･･･
曲がり角には通りにはブラウン管のテレビが置かれていました
もしかしたら２階から落ちてきたのかも･･･？
曲がり角に置かれた椅子、緑に応援されています
かつてはどこかの店主が腰を掛けて店番をしていたのでしょうね
奥はシャッターが歪んでいました
出入口付近はそれほど崩壊は見られないのに、最深部に行くほど崩れているのは何でなんだろ？
庇、伸ばしてたんだろうなぁ～
スピーカーからは商店街の組合が特売品の放送を流していたりしていたのでしょうね
綺麗な屋根と骨組みだこと
Ｌ字と言ってもちょっと奥まっているエリアがありました
確かにＬ字にするより角の部分が有効に使えるな･･･🤔
崩壊した間口からは様々なものが残された店内が露わに
振り返ってみて
かつては運動会など行事の際はこぞって下渕マーケットへと買い物へ繰り出していたようですよ
屋根に謎の物体が載っています
もしかしたら今はもう下に落ちているかもしれません
赤い看板のお店は御菓子のデパートでした
滋賀からやって来たボックスがありました
お肉屋さんだったのかな？
もうひとつの出口へと向かいます
左手には紙製品を取り扱うお店
それにしてもいい看板だなぁ･･･うっとり
その正面には昭和デザインの何かのお店が
ヤシの木から察するに海のレジャーに関するものを取り扱っていたのでしょうか･･･
もしくはファンシーショップとか？
古い建物に残る老人クラブの看板
昭和が残る素敵な光景でもありますが、寂しい空間でもありますね
街灯に絡まるクモの巣にも住人はいませんでした
埃で汚れすりガラスの様になっていたお店の中に見た盆栽のシルエット
造花･･･でしょうか？
商店街を出ればすぐに国道です
歩道もないので出る時は注意が必要！
今や希少な木造商店街
取り壊して欲しいと言う要望に反して保存を希望する声もあるようですが、
ちょっと難しそうですね
目の前の国道は通行量がかなり多く歩道もないに等しい為、
写真を撮るのにもちょっと怖い
外側も結構崩壊が進んでいますね･･･
長屋なので一部の持ち主の了承が得られても壊すに壊せないのでしょう
隣接する駐車場にも崩壊した箇所から物が落ちてくるため、
応急処置的に網を設置したのだとか
こちらは商店街曲がり角の外側部分
蔦に覆われ、まさに廃墟と言った感じの様相
雨季や台風を重ね、崩壊は進んで行くのでしょう
町も手を焼いている様で、取り壊しが決定する前に倒壊してしまうのか･･･
僕が訪れた2019年より現在は更に崩落が進んでいる事でしょう
見に行くなら早い事に越したことはありません
全国津々浦々、街を歩けば空き家に当たります
《2019年11月探訪》
[下渕商店街]
〒638-0821 奈良県吉野郡大淀町下渕２０９
